miRCURY LNA PCRへ移行する理由
弊社は、科学者たちによる課題の克服と研究の進歩に役立つ極めて革新的で高品質な製品を提供することを目指しています。その一環として、2021年5月1日をもってmiScript miRNA PCR製品の生産を終了します。これ以降は在庫限りの提供となることから、miScript PCRユーザーの皆様にはmiRCURY LNA miRNA PCRシステムへの切替をお勧めいたします。
qPCRによるmiRNA解析には特有の問題があります。miRNAは一般的な種類のサンプル中の含量が少なく、多くの場合にプレ増幅が必要です。配列が短く、特異性の高いプライマーおよびプローブの設計が困難です。弊社のmiRCURY LNA miRNA PCRシステムはこれらの問題を解消して、最も要求の厳しいアプリケーションでもプレ増幅を行うことなく堅牢かつ高感度のmiRNAプロファイルを提供します。
miRCURY LNA miRNA PCRには、次のような独自の利点があります:
- 1コピーからmiRNAを定量できる比類のない感度
- 血清、血漿、FFPEサンプル、LCMサンプルなど、miRNAの含有量が少ないサンプルからもプレ増幅不要で正確に検出
- 密接に関連するmiRNAを高い特異性で識別
- アッセイおよびパネルをオンラインで容易にカスタム設計
- 所要時間わずか2~3時間の迅速かつ簡単なプロトコール
生産終了予定のmiScript PCRキットと推奨後継キット
生産終了予定品 | 推奨後継品 SYBR Green検出 | 推奨後継品 プローブ検出 | |||
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製品名 | カタログ番号 | 製品名 | カタログ番号 | 製品名 | カタログ番号 |
miScript試薬 | miRCURY LNA PCR Reagents |
miRCURY LNA Probe PCR Reagents | |||
miScript II RT Kit (12) |
218160 | miRCURY LNA RT Kit | 339340 | miRCURY LNA RT Kit | 339340 |
miScript II RT Kit (50) |
218161 | miRCURY LNA RT Kit |
339340 | miRCURY LNA RT Kit | 339340 |
miScript SYBR Green PCR Kit (200) |
218073 | miRCURY LNA SYBR Green PCR Kit (200) | 339345 | miRCURY LNA Probe PCR Kit (200) | 339371 |
miScript SYBR Green PCR Kit (1000) | 218075 | miRCURY LNA SYBR Green PCR Kit (600) |
339346 | miRCURY LNA Probe PCR Kit (800) |
339372 |
miScript SYBR Green PCR Kit (2000) | 218076 | miRCURY LNA SYBR Green PCR Kit (4000) |
339347 | miRCURY LNA Probe PCR Kit (4000) |
339373 |
miScriptアッセイ | miRCURY LNA miRNA PCR Assays | miRCURY LNA miRNA Probe PCR Assays | |||
miScript Primer Assay (100) | 218300 |
miRCURY LNA miRNA PCR Assay (200) |
339306 |
miRCURY LNA miRNA Probe PCR Assay (200) または |
339350 または 339351 |
miScriptパネル/アレイ | miRCURY PCR Panels | miRCURY Probe PCR Panels | |||
miRNome miScript miRNA PCR Array | 331222 | 339322 | miRCURY LNA miRNA Probe PCR miRNome Panel | お問い合わせ | |
miScript miRNA PCR Pathway Array | 331221 | 339325 | miRCURY LNA miRNA Probe PCR Focus Panel | お問い合わせください | |
miScript miRNA HC PCR Array | 331223 |
miRCURY LNA miRNA miRNome PCR Panels |
339322 |
その他 | お問い合わせください |
miScript miRNA QC PCR Array | 331292 | miRCURY LNA miRNA QC PCR Panel | 339331 | その他 | お問い合わせください |
Custom miScript miRNA PCR Array | 331231 | miRCURY LNA miRNA Custom PCR Panel | 339330 | miRCURY LNA miRNA Probe PCR Custom Panel | お問い合わせください |
その他の特殊用途向けmiScript Kits | |||||
miScript Plant RT Kit (50) | 218761 | 最適なソリューションについてお問い合わせください。 | 最適なソリューションについてお問い合わせください。 | ||
miScript Plant RT Kit (96) |
218762 | 最適なソリューションについてお問い合わせください。 |
最適なソリューションについてお問い合わせください。 | ||
miScript Single Cell qPCR Kit (24) |
331053 | 最適なソリューションについてお問い合わせください。 |
最適なソリューションについてお問い合わせください。 | ||
miScript PreAMP Pathway Primer Mix |
331241
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詳細は下記をご覧ください。 | 詳細は下記をご覧ください。 | ||
miScript PreAMP Pathway HC Primer Mix | 331242 | 詳細は下記をご覧ください。 | 詳細は下記をご覧ください。 | ||
miScript PreAMP miRNome Primer Mix | 331251 | 詳細は下記をご覧ください。 | 詳細は下記をご覧ください。 | ||
miScript PreAMP Custom Primer Mix | 331260 | 詳細は下記をご覧ください。 | 詳細は下記をご覧ください。 | ||
miScript PreAMP PCR Kit (12) | 331451 | 詳細は下記をご覧ください。 | 詳細は下記をご覧ください。 | ||
miScript PreAMP PCR Kit (60) | 331452 | 詳細は下記をご覧ください。 | 詳細は下記をご覧ください。 |
miRCURY LNA PCR – 感度、精度、柔軟性が真に求められるときに
miRCURY LNA miRNA PCRシステムはSYBR® Green法およびプローブ法の両方で使用でき、一般的な逆転写反応のスピードと簡便性、ならびにLNA強化qPCRプライマーの感度および特異性を兼ね備えています。
高性能miRNAプロファイリングを目的とした簡易なワークフローは、低RNA含量であっても、あらゆるタイプのサンプルで正確な結果を迅速に提供します。
個々のアッセイまたは完全に自由なカスタムパネルを使用してニーズに合わせた実験セットアップが可能です。
同じcDNA反応を用いて、プレデザイン、またはカスタム設計のプライマーアッセイやパネル間をシームレスに移行できます。弊社の卓越した、プレデザインアッセイおよびパネルは、非常に稀なターゲットさえも高い効率で検出および定量できます。
プレ増幅は不要の正確な定量
一般に、低含量のmiRNAをqPCRで定量するにはプレ増幅が必要ですが、miRCURY LNA miRNA PCRシステムはこの余分な手順を経ずに正確な結果を提供します。その秘訣は何でしょうか?miRCURY PCRアッセイおよびパネルには最適に配置されたロック核酸(LNA)塩基が含まれています。LNA強化オリゴはプライマーの高い結合親和性を示し、miRNA特異的で、ターゲット配列に結合した際の重複を防ぐのに十分な非常に短いプライマー(およびプローブ)の設計が可能です。これは従来のオリゴではできないことです。結果として、プレ増幅を必要とせずに、生物学的関連性のあるすべてのmiRNAを最高水準の特異性と感度で検出できる最適なアッセイを設計することができます。
miRCURY LNA miRNA PCRシステムはすでに数多くの科学者たちの研究の進歩に貢献しています。詳しく知りたいですか?このチームは、弊社のシステムを使用して骨粗鬆症を早期に診断できる新しいmiRNAバイオマーカーを発見しました。これらの研究者たちは弊社のシステムを使用して、一般的なヒト疾患表現型に関連するプラズマmiRNAのサインを検出しました。弊社のバイオフルイドmiRNAプロファイリングガイドラインでは、RNAをスパイク添加してPCR効率を監視する方法や、低miRNA含量のバイオフルイドサンプルのPCR分析をプレ増幅することなく成功させるためのヒントやコツについて説明しています。
プレ増幅が必要な特殊なアプリケーションの場合は、サポートについて弊社のエキスパートにお問い合わせください。
検出ケミストリーの選択
SYBR® Greenアッセイは設計の自由度が高く、セットアップおよびランニングにかかるコストが安価です。しかし、色素がすべての二本鎖DNAに結合することから、多くの研究者たちが偽陽性の結果を懸念しています。
一般に、偽陽性の原因は次善のPCR条件であり、検出ケミストリーによるものではありません。また、SYBR® Green検出法はPCRの直後に融解曲線解析が可能であることから、高い反応特異性を確認し、プライマーダイマーや非特異的アンプリコンの生成を排除できます。
加水分解プローブは目的のPCR生成物のみを検出することから、高感度かつ堅牢な検出が可能です。しかし、miRNAのような短いターゲットに対するアッセイ設計は困難なことがあり、多くの場合、従来のDNAオリゴプライマーやプローブの設計は不可能です。
さらに、増幅アーティファクトが反応成分と競合することにより、アッセイの感度および効率が損なわれて目的のPCR生成物の収率が低下する可能性があります。
優れた設計のプライマー(およびプローブ)と、目的のターゲットのみを増幅するように最適化された反応条件を備えた特異性の高いPCRシステムを使用する限り、いずれの方法でも優れた結果を得ることができます。miRCURY LNA miRNA PCRアッセイとパネルはLNAで強化されており、空間的に分離されてもなお高い親和性と特異性を示す非常に短いプライマー(およびプローブ)の作成が可能です。miRCURY LNA PCRは、プライマーダイマーによる干渉や偽陽性結果を生じることなく、常に分析の成功を保証します。