Cat. No. / ID: WB120305
指示薬なしQIAcard FTA形式は、血液、細胞、組織などの生体サンプルを採取、輸送、アーカイブするために使用します。DNAはFTAにしっかり結合して残り、その一方でタンパク質や阻害物質はマトリックスから洗い流されます。対照的にタンパク質はFTA Eluteにしっかり結合して残り、一方でDNAはマトリックスから溶出します。
QIAcard Bloodstain(カード1枚当たり4つのサンプルエリア)は、血液や体液の採取および短期の取り扱い向けに設計された指示薬なしFTA非処理カードです。
QIAcard FTA PlantSaver(カード1枚当たり4つのサンプルエリア)には、FTAカードを傷つけずに、FTAマトリックスに植物または昆虫のサンプルをしっかりと押しつぶすことを可能にするラミネートされたフラップが含まれます。
QIAcard FTA DMPK形式は、サンプル1つ当たり10—20 µlの微容量のサンプル採取を可能にし、血液と共に使用できるよう設計されています。カードは、血漿、脳脊髄液および尿などの無色の液体と使用することもできます。
QIAcard FTA洗浄バッファーは、FTAコード上に保存された核酸を精製するために使用します。
QIAcard FTA溶出バッファーは、QIAcard FTA Elute形式からの核酸溶出を向上させるよう設計されています。
QIAcard FTA形式
指示薬なしのQIAcard FTA形式は、血液、細胞、組織などの色素性の生体サンプルを採取、安定化、処理、輸送、アーカイブするために使用します。利点として、接触時の細胞溶解、タンパク質の変性および核酸の即時安定化および保護などがあります。
QIAcard FTAの機能:
DNAはFTAにしっかり結合して残り、その一方でタンパク質や阻害物質はマトリックスから洗い流されます。対照的にタンパク質はFTA Eluteにしっかり結合して残り、一方でDNAはマトリックスから溶出します。
アプリケーション:
法医学、トランスジェニック同定、輸血医学/HLAタイピング、プラスミドスクリーニング、食品および農業検査、創薬、ゲノミクス、STR解析、動物/昆虫同定、全ゲノム増幅、分子生物学。
DNA解析は、以下を介して実行できます。
QIAcard FTA Geneは、3つのサンプルエリアのあるフレーム付きのカードです。サンプルエリア当たり75 µlの最大容量、カード1枚当たり225 μlの最大合計容量です。これらのカードは、自動分配/ピペッティングおよびバンチングシステムの使用を可能にする硬質のカードフレームに包まれています。1つの容易なステップで核酸を捕獲し、30分足らずでダウンストリームのアプリケーション向けの準備ができます。FTAカード上で採取されたDNAは室温で数年にわたり安定し、研究室のフリーザーの必要性を低減します。
QIAcard Bloodstainは、体液の採取および短期の取り扱いのために設計された指示薬なしFTA非処理カードです。FTAカードとは異なり、QIAcard Bloodstainカードは、保護用化合物カクテルでコーティングされていないため、結合したDNAには分解や損傷のリスクがあります。保護カバーが、血液や体液の便利な輸送用に含まれています。標識されたQIAcard Bloodstainは、血液の染みの献体が保管中に乾燥した状態を保つことを保証するため、乾燥剤のパックと共にMulti-Barrier Pouch内に収められます。
特性 | QIAcard FTA Classic | QIAcard FTA Mini | QIAcard FTA Micro | QIAcard FTA Gene | QIAcard FTA Elute Micro | QIAcard Bloodstain |
カード1枚当たりのサンプルエリア数 | 4 | 2 | 1 | 3 | 4 | 4 |
1サンプルエリア当たりの最大容量 | 125 µl | 125 µl | 125 µl | 75 µl | 40 µl | 125 µl |
パックサイズ | カード25/100枚 | カード25/100枚 | カード25/100枚 | カード100枚 | カード25/100枚 | カード100枚 |
直接的STR増幅 | はい | はい | はい | はい | はい | はい |
少量の抽出DNA | いいえ | いいえ | いいえ | いいえ | はい | いいえ |
カードから核酸を溶出 | 非推奨 | 非推奨 | 非推奨 | 非推奨 | はい | 非推奨 |
RTで長期保管 | はい | はい | はい | はい | はい | いいえ |
セミ自動化プロセッシング(例:BSD600) | はい | はい | はい | はい | はい | はい |
完全自動化プロセッシング | いいえ | いいえ | いいえ | はい | いいえ | いいえ |
QIAcard PlantSaver
QIAcard FTA PlantSaver(カード1枚当たり4つのサンプルエリア)には、FTAカードを傷つけずに、FTAマトリックスに植物または昆虫のサンプルをしっかりと押しつぶすことを可能にするラミネートされたフラップが含まれます。
機能:
アプリケーション:
PCRベースのアッセイによる植物DNAの解析、遺伝子組換え(GM)生物の検出、マーカー選択された育種、品種同定、系統発生分析、少ないコピー数の遺伝子座の増幅、Invader™アッセイ、複数の置換増幅、トランスジェニック同定。
分析:
植物組織は、カード上に物理的に押しつぶされ、DNAはマトリックスに結合します。FTAカード上の化学的コーティングは、DNAを分解から保護し、カードは、長期間室温で保存可能です。PCRのためにサンプルを調製するには、マトリックスを2つの非毒性の水溶液バッファーで洗浄します。DNAは、精製を通じてマトリックスに結合して残り、マトリックスの小さな円盤(直径1.2 mmまたは2 mm)はPCR解析用に十分なテンプレートを提供します。
QIAcard FTA DMPK形式
薬物代謝(DM)薬物動態(PK)研究は、薬物の体内での挙動について重要な洞察をもたらします。これらの研究は、薬品開発における重要なステップです。
機能:
アプリケーション:
血液、血漿、尿、滑液、脳脊髄液分析物質由来のサンプル材料を使用した薬物代謝(DM)薬物動態(PK)研究。
分析:
分析は、主にHPLCまたはUHPLC、続いてMS/MS検出、DESIなどの直接脱着MS技術で行います。メタノールや水溶性/有機混合物は、低分子に対してうまく働き、水溶性バッファーはタンパク質に対して推奨できることが示されています。分析物質に適切で、使用するHPLC条件との適合性を維持する溶媒を選択します。DMPKカードの選択は、分析物質の化学的構造、抽出溶媒、分析ワークフローなど多くの要因によって異なります。
QIAcard FTA洗浄バッファー
QIAcard FTA洗浄バッファーは、FTAカード上に捕獲され、保存されている核酸を精製するために使用します。この多用途試薬は、QIAcard FTAや指示薬付きFTAカード形式、およびEasiCollect形式との使用に推奨されます。
FTAマトリックスからDNAの遊離を促進する所有権で保護されたケミストリーは、STR解析のための高品質DNAを保証します。反応数の増加のために500 ml容器が利用可能です。この試薬は、標準STR増幅での「パンチイン」手順でパンチを洗浄するために使用できます。QIAcard FTA洗浄バッファーは、PCR収率を低下させるおそれのあるPCR阻害物質および汚染物質を除去することで優れた結果を得ることができます。
QIAcard FTA溶出バッファー
QIAcard FTA溶出バッファーは、QIAcard FTA Elute形式からの核酸の溶出を向上させるために設計されています。QIAcard FTA溶出バッファーを使用して溶出したDNAは、シークエンシングやqPCRおよびRT-qPCR、ならびにその後のSTR解析などのPCRアプリケーションに即時適しています(標準増幅)。
マトリックスに結合し、保存された精製DNAは、30分で溶出します。血液または唾液サンプルからの核酸は、40分足らずで溶出できます。QIAcard FTA溶出バッファーは、溶出プロトコールを簡易化し、核酸を分解から保護します。